理想的な田園市街地の形成

2010-11-29

当時の宅地開発事業は住宅・宅地の供給促進、それも公的施策住宅建設のための住宅用地を確保すると共に、公共施設の整った理想的な田園市街地の形成を公団施行により実施するもので、いわゆる「先買型土地区画整理事業」が創設(区整法第三条の二)された。この開発方式は、施行者が取得する保留地以外に公団が事業に先立って買収した土地を集約換地することで集合住宅用地等の計画的供給と居住者の利便に供する小・中学校用地や近隣センター等の計画的担保により望ましい土地利用を実現することとなった。この時期の開発地区は、主として放射状に延びる在来鉄道線の既存駅に接し、または新駅の設置と併せて実施された。このため駅舎の整備はもとより、地区外に及ぶ関連街路事業等の整備は比較的少なく、仮に必要があったとしても、その費用はさほど巨額なものではなく、地元公共団体等の整備に委ねられた。したがって関連公共施設の整備に係る施行者や開発者による費用負担の問題は、顕在化することなく概ね円滑に事業が進められた。