「ヤル気があるのに、勉強に手がつかない」「わかっているのにできない」というのは、意外に手ごわい問題だ。親や教師が聞けば、「ゴチャゴチャ悩むヒマがあったら勉強せい」とか、「おまえ、どこかオカシイんちゃうか」というかもしれない。しかし、「わかっているのにできない」というのは、実は、キミたちくらいの年齢なら当然ありえることで、異常でも病気でもない。たとえば、親から「勉強しろ」とうるさくいわれると、むしょうに腹が立って、かえってヤル気をなくすことがあるだろう。自分ではわかっているのに、親にいわれると、反対のことをやりたくなる。これも、思春期にはよくある反応なのだ。「考える」ことと「すること」が噛み合わない、気持ちに身体がついていかない……。キミたちが今迎えている思春期が、精神的にかなり不安定な時期であるために、こういうことはしばしば起こる。だから、不安の原因がわかっても、相変わらず大学受験勉強に手がつかないことだって、当然、起こり得るのである。「どうすりゃいいんだ」という答えは、最終的には自分で見つけていくものだが、考えるヒントはある。まずは、キミたちを悩ませているモトである「心」についてどう考えられてきたのかを、フロイトのモデルを軸にさぐっていこう。