英語は多数参加言語である

2011-07-29

英語は外国語というより普通語になってきている。「普通」とは普通選挙というときと同じ意味で、誰にでも通用するという意味である。英語というと、絶対的な英語があって、残りはあやしげな英語という考え方もあるが、それはおそらく間違いで、何百種類の英語が存在するのである。日本英語もある。ある日本人の指導者が英語で演説したとき、多くの聴衆のなかには日本語で話していると思った人もいたそうである。ということは、日本人が英語と思って話していても、日本的発音と発想でつくられた英語ということなのだ。またインド英語もある。インドは世界最大の英語人口(全人口一六億人の半分くらい)となりつつある。インド英語はHingkishというそうで、新しい単語もどんどんつくられている。たとえばpreponeというのはpostpone(延期する)の反対で、早めにやる、前倒しでやるという意味である。オックスフォード・ディクショナリー・オブ・イングリッシュは最も権威ある辞書であるが、多くの人に一定の期問使われた単語は、正しい英語かどうかはさておき、この辞書に載る。preponeも、この辞書に載れば立派な英語になる。英語はこれが英語だと思って使っている人が形成する、多数参加言語であることを忘れてはいけない。中世ヨーロッパで、ラテン語が学者の使う言葉になったのと同じである。英語はどこか特定の国の言葉というより、二一世紀のラテン語である。