小学生の頃、祖母が縁側で山椒の葉と実を丁寧により分けている姿をよく見た。山椒を触った手で、うっかり目や唇に触れると、強力に痺れる。私は祖母の隣に座って手伝っても、すぐ大騒ぎして逃げ出していた。母はその山椒の実で“ちりめん山椒”を作る。母の作るちりめん山椒は、摘みたての山椒の実と、ちりめんじゃこをフライパンでじっくり煎るだけのものだった。いつも食卓にならんではいたが、小学生の私には摘みたての山椒は刺激が強すぎて、好んで食べたいと思うことはあまりなかった。山椒の香りを好むようになったのは、いつの頃からだろうか。今では京都に行くたびに、ちりめん山椒を買う。お醤油でしっかり味付けされたちりめん山椒は、母のお手製のものとは全く違う味で、私には京都のお醤油味のちりめん山椒がとても新鮮に感じられた。主人は、母が作る舌にピリリとくるちりめん山椒が、新鮮だったようだ。今度はとなりのお宅にもギフトとしてあげようかな。
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