多機能複合化の本格化的な始動の第二の動因は、新住法の一部改正による「特定業務施設用地の創設」であり、これを契機に多摩センター地区やその他公益施設地区等での就業地形成が進展することとなる。新住法の一部改正の直接的な動機付けは、1985(S60)年に建設省に設置された「複合的機能都市を有するニュータウン開発に関する懇談会(石原委員会)」である。この報告書は、「雇用の場や大学、文化施設等複合的機能を有する街づくりの一環として行うことが望ましいという観点から施設立地の多様化を図る」と共に「遠距離通勤を解消するため極力職住近接を実現することが求められ、住宅の近くに適当な雇用の場を形成する」こととし「特定業務施設用地」の必要性を述べている。新住法第2条8項に明らかなように「居住者の雇用機会の増大及び昼間人口の増加により開発地区の都市機能の増進に寄与」するためのもので1986(S61)年に創設された。これを受けて公団は、1987(S62)年に都市計画・事業計画の変更手続きを進め、第1回の特定業務施設用地の分譲を開始し、1991(H3)年3月に第1号の事務所ビル朝日生命多摩本社が開設された。